著者: 岩瀬 義昌
アジャイル基地の存在をシンボルとして扱い、会社のメッセージにしよう。
[COMWARE TO SPACEのコンセプト冊子(パンフレット)]
これまでアジャイル開発を実践してこなかった企業が、変化の激しい不確実な時代を生き抜くために、より効果的なプロダクトを開発するため、などの理由からアジャイル開発を本格的に始めようとしている。
経営層はアジャイル開発を推進したい旨のメッセージを社内外に発信しているが、効果的に伝わっていない。結果として、企業内部では開発現場に変化がない状態が続く、企業外部では採用向けのアピールができていない、といった状態になっている。
どのようにすれば会社がアジャイル開発に本気で取り組んでいると伝わるだろうか。
アジャイル開発に特化したスペース、すなわちアジャイル基地を実際に構築し、会社として本気での取り組みであることを伝えられるように、情報発信しよう。
専用の物理的なアジャイル開発専用スペース(アジャイル基地)の構築は、様々な調整やコストを必要とするため、容易にできるものではない。そのため、アジャイル基地の存在自体が、アジャイル開発に力を入れているというメッセージになる。また、アジャイル基地自体が、一種の象徴として社内外から見られる。
また、お客様や学生が見学に来ることもある。実際の開発現場の雰囲気を見学者が体感することで、アジャイル基地に対する好感度を高まる。その結果、アジャイル基地を保持する会社の新規顧客の獲得や、採用につながることもある。さらに、社内での成功事例として捉えられることで、社内でのアジャイル基地・アジャイル開発についての信頼が貯まり、別の新規の取り組みについても進めやすくなるだろう。
Lean Agile Baseでは、アジャイル基地用のロゴを作成し、出入り口の目立つ場所に配置している。
Agile Studio Fukui では、専用のロゴを作成している。また、パンフレットやWebページも独自に作成し、社外イベント等で露出する際も、ロゴを積極的に活用している。
[Agile Studio Fukui および 別館 ASF Co-Class のロゴ、および看板]
COMWARE TO SPACE では部屋を象徴するロゴを作成し、パンフレットや部屋の入口、壁など目につくところにプリントした。また、社内のアジャイル推進の取り組みのロゴとしても使用されている。