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12.おやつはあなたと共に OYATSU with You

著者:及部 敬雄

おやつはアジャイル基地のコミュニケーションハブになる!


[デンソー新横浜のおやつ神社]


アジャイル基地では、場所があるから使うのではなく、目的に合わせて最適な場所をつくることを大切にしている。「7. モブプログラミングのためのベースキャンプ」や「8. 靴を脱げるリラックススペース」などのように創意工夫をこらした魅力的な場所に人が集まることだろう。

▼その状況において


仕事はマジメに取り組むことも大切だが、余白のようなものも大切だ。余白がなければ余裕が生まれない。余裕がなければ、遊び心は生まれない。ソフトウェアづくりはクリエイティブな仕事である。遊び心がソフトウェアの付加価値を生むと信じている。

アジャイル基地の各場所では、目的に集中することができて仕事が捗ることだろう。集中するということは、それだけ疲れやすい。人間は集中できる時間が限られている。せっかく素晴らしい設備が整っていても、そこを利用する人間が疲れてしまっていては効果が半減してしまう。

▼そこで


人が集まる場所にはおやつを置いてみよう。おやつ神社のような形でもいいし、ただみんなでおやつを持ち寄るだけでもいい。

おやつ管理を頑張ってみるのも面白い。どのお菓子が好まれるのか、きのこ派・たけのこ派の宗教戦争、コストを抑えるか質を求めるのか。季節や気温によっても状況は変わるだろう。おやつは奥が深い。

おやつを介したコミュニケーションを楽しむのも面白い。集まる人が自分が好きなおやつを持ち寄る。旅行に行った際に買ってきたおみやげを置く。付箋とペンを置いておくことで、コミュニケーションはさらに盛り上がるだろう。

また、おやつの近くに「9. 見える本棚」を置くこともおすすめだ。おやつを食べながら、本を手に取ることができる。

▼その結果


手が届く範囲におやつがあることで、おやつを食べながら仕事をすることができる。あるいはふとした休憩の時間におやつをつまむことができる。定期的に糖分補給をすることで脳みそに栄養を行き渡らせ、集中力を持続させることができるだろう。

アジャイル開発をしていると長時間ワークショップをすることもあるが、「おやつを食べてもいい」というゆるさを演出として加えることもできる。参加メンバーに余裕を持ってもらうことで、ワークショップに集中してもらえる時間が増える。心身共に余裕が生まれることで、クリエイティブな発想が生まれやすくなるかもしれない。

また、おやつを中心に新たなコミュニケーションが生まれることがある。集まる場所におやつを置く、人が滞在しやすくなる、おやつの近くに話のネタになるアイテムを置いておく。おやつ単体としてだけでなく、おやつと組み合わせていくことでアジャイル基地はどんどん発展していく。人と人とのつながりをどうつくるのかが共創の場をつくる上でのポイントだが、おやつはコミュニケーションハブとして重要な要素だろう。


[おやつ神社の近くに推薦図書を置くことで活発なコミュニケーションが生まれた例]


デンソー新横浜オフィスのチームルームにはおやつ神社が建立されている。神主によって定期的におやつが奉納されるだけでなく、メンバーが旅行に行った際に買ってきてくれたおやつが奉納される。おやつをつまみながらチームワークが進んでいくことはもちろん、おやつを介したコミュニケーションが生まれている。