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003.Team-Signboard.md

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3.チームの看板(Team Signboard)

著者:平鍋 健児

チームの製品、顧客、などをロゴやアイコンで表現した大きな看板を作って、チームの一体感を作ろう。


[Agile Studio Fukui にある、NTT西日本、ANA、KDDI の看板(顧客ロゴ)]


アジャイル基地の中に、いくつかのチームが陣取っている。フリーアドレスになっているチームもあるが、おおよそチームごとに固まって着席していることが多い。また、チームによっては分散開発であったり、また、受託開発のチームとP.O.(顧客)など、本来同一場所での共同作業が望まれながら地理的に分断されたチームも存在している。

▼その状況において


どのようにしてチームは、自分たちのアイデンティティを持てるだろうか。誰がどのチームに属しているのだろう?チームへの所属感、一体感をファシリティによって表現したい。このチームは、何のため、誰のためのチームだろうか、ということを忘れたくない。特にP.O.が別会社の顧客である場合、距離感を感じてしまう場合もある。

▼そこで


チームの製品、顧客、などのロゴを大きな看板にして、それを天井から吊るそう。そして、その下に、そのチームを集めよう。複数のチームが一つの部屋に集まっている場合でも、それぞれに看板を吊るそう。チームのアイデンティティが際立ってわかる。 製品開発では、製品のロゴなどがよいだろう。また、受託開発であれば顧客のロゴが候補となる。さらに、製品開発やチームの立ち上げであれば、ロゴデザインをチームづくりのプロセスに入れ、その成果を掲げるのもよいだろう。

▼その結果


チームは他の情報発信機とともに、この看板を毎日目にする。チームへの所属感を持って仕事に取り組むことができる。また、アジャイル基地としての見学ショールーム的な効果もある。この部屋を見学に来る人たちは、これを一目見て、その意味が理解できるだろう。チームは「私たちは何の仕事を誰のためにしているのか」という問に全員が答えられることが必要なのだ。ただし、受託開発の中で顧客製品や顧客コーポレートロゴの掲示には、顧客了承は必要である。この部屋に見学に来られる人がいて、その人たちの目に入ることをあらかじめ認めて頂かなくてはならない。これまで、正直に熱意を持ってお話することで、ほとんどの場合、受注元の顧客からこの了承を得ることができた。


著者は、2008年 Agile Brazil Conference に参加した際、ブラジルのCI&T社を訪問、見学する機会を得た。ちょうど、米国企業からのアジャイル受託開発が、同じタイムゾーンである強みを生かしてブラジルでも盛んに行われ始めた時代だ。そのチームルームには、天井から顧客企業の大きなロゴを吊るして、その下にそのチームを形成していた。これを持ち帰ったのが、Agile Studio Fukui での試みである。


[CI&T ブラジルの受託開発 - 顧客の看板を天井から]

COMWARE TO SPACE ではチームごとに「チーム名」、「チームメンバ名」「各メンバのロール」を掲示する看板を設けている。また開閉式となっており、開閉具合により”密な活動中”or”オープンな活動中”などを視覚的に示せるようにしている。



[COMWARE TO SPACEにおける看板の例]